二ノ宮知子先生の質屋漫画『七つ屋志のぶの宝石匣』のインタビューが、先日の質屋業界誌に掲載されていることをお伝えしました。
そのインタビュー内に、先生は「平場」にも取材されたと書いてありました!
実際に『Kiss』7月号に掲載された漫画の中にも平場が登場しています。
この平場、貴金属類がポンポンと投げられている様が描かれていましたが、コレって本当なのでしょうか。
実際に参加経験のある、代表の三輪さんに聞いてみました。
平場と大会の違い
平場や大会とは古物号車の質流れ品や、買取品を競りで処分する市のこと。
その古物市場に登録している業者のみ参加できるオークションのようなものです。
魚屋さんの魚市や花屋さんの花市などがありますが、その質屋さんバージョンですね。
その処分する市も「平場」と「大会」に分かれます。
大会とは5万円以上の高額な商品も出品されるところで、平場はそれ以下の商品が出品されます。
質屋の業界誌「質屋業報」にもこんな広告が。◯◯会とあるのは平場のこと。中には質屋が主催する平場もあるそうです。
市場に行くにはまず申し込みが必要になります。ここに参加するには「会に登録している人に限る」が条件。
一般の方は、まず入る事はできません。
平場と呼ばれる小さな市場でも数千万円、大会ともなれば、ロレックスやエルメスなどが数千アイテムで数億円の取引になる所もあるくらいなので、保安の意味でも当然ですね。
そんなにたくさんあったら、どの商品を競り落とそうか迷いそうです。
そうならないためにも、出品リストは事前に配布される場合がほとんどだそう。
三輪さんが参加したオークションの場合、エントリーすると数日前にリストが来たそうです。そして当日の前に開催される「下見会」に参加すると、出品リストの現物が見られます。そこで予習して、何をいくらで落とすかを決めます。
競りなのでとにかく流れが早いのが平場の特徴。声を張らないと、司会進行の「振り手」に聞こえないなんてことも。
平場はこの振り手さんが基本の金額を発句したら、買い手が一斉に金額をいいます。
振り手さんは、その中で一番高値の買い手を選んで商品を渡します。
ちなみに、平場はマンガのように、本当に商品が投げられる事もあるようです。
プロしか参加できない平場。きっと本物を見たら不思議な光景に釘付けになりそうです(笑)